みなさんは、家族や恋人から睡眠中の「いびき」を指摘されたことはありますか? 現在、日本で習慣的にいびきをかいている人の数は2,000万人以上に上るとされています。
また、いびきをかく人の割合は女性よりも男性の方が多いといった特徴も。指摘されたことがないという方でも、自分が気付いていないだけで眠っている間にいびきをかいているかもしれません。
一体なぜ男性にいびきをかく人が多いのでしょうか? 気になるいびきの原因とあわせてご紹介いたします。
いびきのメカニズム
日中はほとんど聞こえることのない呼吸の音が、睡眠中にいびきとなって大きく聞こえるのは空気の通り道が狭くなるため。
本来空気は、鼻や口を通って体に入ったあと、スムーズに肺へと送られます。しかし、睡眠中は体が脱力して喉や舌の筋肉の緊張がゆるむために、空気の通り道である気道が塞がれてしまうのです。すると、狭くなった気道を空気が通ることで喉が振動し、いびきとなって聞こえることに。
女性ホルモンには、この気道を維持する筋肉の働きを促す作用があるため、女性よりも男性の方がいびきをかきやすいのだとされています。
いびきを改善するためには?
いびきを改善するためには、気道を狭くしてしまう原因となる要素を取りのぞかなくてはなりません。ふだん仰向けで寝ているという方は、まずは一度横を向いて眠ってみてください。仰向けに眠ると舌が喉の奥に落ち込みやすくなってしまうため、いびきもかきやすいのです。
仰向け寝以外には、以下のような要因がいびきを引き起こすとされています。
・口呼吸が習慣化している
・扁桃腺や舌、口蓋垂が大きい
・下あごが小さい、または後退している
・肥満気味
・首が太く短い
これらの要因に心当たりがある方は、普段から鼻呼吸を心掛ける、肥満解消のためにダイエットをするなどの対策を行っていきましょう。
また、ストレスや疲れがたまっているときやアルコールを摂取したあとの睡眠中は特に筋肉の緊張が緩くなるため、いびきをかきやすくなっています。上記の要因に心当たりがないにもかかわらず、普段からいびきが続いているという方は、生活習慣を見直すことも大切です。
気になるいびきのメカニズムと、女性よりも男性の方がいびきをかきやすい理由、その対策方法についてお話ししました。
習慣的にいびきをかいていると、睡眠が浅くなり、日中の活動に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。大きないびきをかいたと思ったら数秒間呼吸が止まり、再びいびきをかきだすというパターンは、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性も。
家族や恋人からそのような指摘をされた方は、一度睡眠専門の病院で相談してみることをおすすめします。